頭の中が蒸し暑い。 死ぬことしか考えられない。 歳をとる自分が想像できない。 誰かと愛し合える自分が想像できない。 不気味なくらい震える両手だけが確かで。 綺麗な景色とか深夜のバスとか、そういうことがもう思い出せない。 当たり前なくらい孤独で反…
標識はいつだって正しい。多分。 丸め込まれる前に孤独を解放しなければ死ぬ。 銭湯の隅っこでふと死を思う。 そこからの記憶はなく、わたしは正方形の空間に閉じ込められていた。 赤いリンゴがひとつ、だらしなく存在している。 齧る勇気もなく、眺めている…
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