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ベッドに四肢を晒して

ゆっくりと舞う小さな埃を見ていた

怖いくらいの静けさがうるさい

私の胎動は都市を脅かすことができたか

窓を鳴らす陽はとぼけた顔でこちらを見ている

微細な傾きを保ち徘徊

平衡感覚の達成目標:ふたりを引き合わせること


うつくしいものにだけ触れていたい

本当のことを知りたいだけなのに

二極あるそれの違う方向ばかりを覗き見ている

それを勝手に取り込んで憂鬱になるわたしの

哀れな朝焼けを

猫は寝ぼけ眼でうっすら見ている

暗闇を温めても光がなければ意味がない

また、生ぬるさに勝る恐怖はない

憤怒  憤怒  羨望  憤怒  嫉妬

言葉にならない熱と衝動だけが

皮膚を突き破ってすごく痛いね

全身を光らせて

全身を愛にして

身を粉々にして何かを殴りたい

そうしないときっと、

我々は生き続けることはできないから

でも暴力は良くない

どうにかして、殴り合おう

言葉で、対峙しよう

痛みが心地よさに変貌するまで

 

そしていつか、なるべくはやく、

全員死んだ窮屈な新世界を2人で見よう

 

 

 

 

まだ見ぬ人

聞こえていますか