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雑木林を抜けて初恋を迎える場所に行こう。唾液を混ぜた憂鬱をセメントで固めて理屈をこねたパンを食べる。夕焼けと待ち合わせ。あの日の階段での出来事。君にさよならを告げあなたのそばに立つと山の向こうに飛行機雲が見える。ほうき星にまたがり口笛を吹きながら明日の約束をする。まだ勝てない暗闇にナイフを突き立て走り出す。淡いピンクの灯が足元を照らしている。恋に似た匂いのシャンプーを買って自動ドアを抜けるとそこには鮭の切り身が4枚こちらを見ていた。スイカバーの種だけ食べてアスファルトに逆立ちし犬のモノマネをすると着信。もしもし。カニは送ってこなくていいよ。